# あおりの音

最終更新: 2026年9月26日

大輪の「あおり」がどんな音なのかを書いた記録は、
いまのところ見つかっていません。活字にも、映像の解説にもありません。

そこで、**2026年の祭りで運営者が撮影した映像の音声を解析しました。**
以下はその測定結果です。**人が聞いてどう感じるかの記録ではなく、機械で測った数字です。**

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## 測定のしかた

同じ一本の映像（3分32秒）から、次の2区間を取り出して比べました。

| 区間 | 状態 |
|---|---|
| A | **あおりの最中**（映像で車体が傾き、梶棒が持ち上がっていることを確認） |
| B | **通常の進行中**（映像で車体が水平であることを確認） |

各3秒。周波数帯ごとの平均エネルギーを測りました。

## 結果

| 帯域 | あおり(A) | 通常(B) | 差 |
|---|---|---|---|
| 20〜60Hz | 103.6 | 94.3 | **+9.3dB** |
| 60〜120Hz | 116.8 | 111.4 | **+5.3dB** |
| 120〜250Hz | 111.8 | 117.1 | −5.3dB |
| 250〜500Hz | 112.2 | 104.5 | **+7.8dB** |
| 500Hz〜1kHz | 103.3 | 105.1 | −1.8dB |
| 1k〜2kHz | 98.4 | 112.8 | **−14.4dB** |
| 2k〜4kHz | 97.0 | 107.3 | **−10.3dB** |
| 4k〜8kHz | 103.5 | 87.8 | **+15.7dB** |
| 8k〜16kHz | 64.7 | 56.1 | +8.6dB |

**スペクトル重心：あおり 334Hz ／ 通常 580Hz**

## 読み取れること

### 音の重心が、半分近くまで下がる

334Hzは、人の話し声より低い帯域です。
**あおりの瞬間、音は低く沈みます。**

### 体で感じる帯域が大きく増える

20〜60Hzが**+9.3dB**。この帯域は、耳で聞くというより**体で感じる**音です。
地面を伝わって足裏に来ます。

### 木のきしみが、同時に鳴る

4k〜8kHzが**+15.7dB**。これは打撃そのものの音ではありません。
**木と木がこすれ、きしむ音**です。車軸、梶棒、車輪の縁。

風の音ならこの帯域は上がりません。**あおりに固有の成分です。**

### 笛は、打撃に飲まれる

1k〜4kHzが**10dB以上下がります。**この帯域は篠笛の音域です。
あおりの瞬間、笛の音は打撃にかき消されます。

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## この測定の限界

- 同じ映像内でも、あおり中と通常進行中では**撮影位置が違います。**
  建物の反射の影響を完全には除けていません
- 通常進行中にも太鼓の打撃音があり、**太鼓とあおりを完全には分離できていません。**
  ただし4k〜8kHzの+15.7dBは太鼓では説明がつかず、あおり固有と考えられます
- **これは一本の映像の、一つの場面の測定です。** 別の年、別の場所では違うかもしれません

## まだ聞きたいこと

**数字は、聞いた人の言葉の代わりにはなりません。**

- あの音を、地元ではどう言い表しますか
- 初めて聞いたとき、どう感じましたか
- 家の中にいても聞こえますか。どこまで届きますか
- 昔と今で、音は変わりましたか

覚えていることがあれば、[教えてください](../../../issues/new/choose)。

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## 映像から確認できたこと

音の解析とあわせて、同じ映像から次のことが確認できました。

- **車輪は赤みを帯びた色をしています。**
  1987年の報告書にある「イタヤ材に薄目の漆を塗って仕上げている」と符合します
- 大輪は**二層構造**で、下の段に囃子方が座り、上の段に屋根と人形があります
- 屋根からは**「花」と書かれた札**が何枚も下がっています。
  あおりが「◯◯様より花があがりました」の声で始まることと対応します。
  **祝儀を出した人が、大輪の上に掲げられます**
- 引き手の半被は**濃い紺色**で、「関」の字が白く抜かれています
- あおりの姿勢は**1秒以上続き**、その間、車輪に人が体ごと張りついています

> **注意**：撮影した映像そのもの、および切り出した画像は、
> [写真・映像の掲載基準](photo-policy.md)を満たす画がまだないため、公開していません。
